やり遂げる恐怖
少し前までの私は、バリバリのキャリアウーマンを目指していました。
働いて、子供も育てて、キャリアも家庭も大事にするパワフルな女性に憧れていました。
しかし、今は目指していません。
転機は第一志望の企業のインターンです。
そのインターンはなかなかハードで、毎日毎日課題に追われ、アフターは接待飲み会、帰りは満員電車、睡眠時間は5時間以下といった生活を数週間続けました。
おそらく、サラリーマンの方々にとってこんな生活は普通だと思います。
私自身も辛いなとは思いましたが、自分は若いし頑張れるはずと鼓舞してなんとかついていきました。しかし、インターンも残り1日というところでパニック発作が出てしまったのです。
夜家に帰り翌日の準備をしている最中に、急に動悸が強くなり、体が震え、めまいがし、呼吸がうまく出来なくなりました。暑い日だったのに悪寒が走り、冷や汗をダラダラ流しながら死ぬんじゃないかという恐怖と戦いました。
這々の体で隣人に助けを求めました。
介抱のおかげで数時間後にはなんとか回復しましたが、その日は眠れませんでした。
それでもインターン最終日は行かなければと思い、翌朝は吐きそうになりながら満員電車にのりました。
最終日はなんとか乗り切りましたが、その翌日から数日間寝込むことになりました。
この経験から私は考えました。
無理だ、と。
インターンなんてしょせんお遊び程度のものである。これで音をあげるなら、より重い責任、より強いプレッシャーが加算される実務についていけるわけがない。ましてやここで長期間働くなんて無理だ、と。
そして思いました。
諦めよう、と。
つづく